2019年8月28日水曜日

相変わらず部屋に引き籠って絵を描く時間が多い毎日。猛暑日が続くと生産力が通常の半分くらいになってしまうけど、ここ数日は涼しいので助かる。7~8月は、オーガニック食材店のロゴマークを考えたり、素敵なバンドの新作アルバムのジャケットのアイデアを描いたりしていた。頼まれた作業の場合は個展で展示するような「ただ好きで描いている」絵とは違って、依頼主の要望や印刷上の制約などいろいろ念頭に置いて考えるけど、自分にとって楽しい事をするのがやっぱりいいと思う。月並みだけどそうとしか云いようがない。例えば1ヶ月後に締切だったら、それに間に合うように「要望を踏まえて楽しく描ける」事が自分にとっての必須。それが出来てればうまく行く気がするんだよね。ロゴマークもジャケットも楽しく作業出来たのでよかった。

それと並行して展示用の大きな作品も描いている。こちらは出発点が描きたいものを描くだけなので、そりゃ楽しいだろう?と思うかも知れないけどそう単純でもない。楽しくなれる為に必要なのは「何かが更新される」事。絵を描く作業は別の云い方をすれば、なぜそう観えているのかを考える行為。「観えている」は実際に網膜上で観えていると云う意味でもあり、心象の中で観ているものも含まれている。観えているものとその理由に齟齬がない状態になれれば、絵を描くのは楽しい。もちろん「齟齬」は常に有ってなくならないけど、ひとつずつそれをクリアして行くのが「更新」なんだと思う。

まあ音楽でも同じ事が云える気がする。生きている間に、自分の中の「見通し」をどれだけシンプルにクリアに出来るか?どこまで「当たり前」の事に気付けるか?だと思う。それが生きているって事なのか?随分大げさな話になってしまったな。