2019年11月23日土曜日

秋霖

相変わらず部屋に引き籠って来月の大阪でのイラスト展のための作品を描いている。今のペースで行くと間に合うかどうか微妙なところ。

「一貫性のない人は一貫性のないことについても一貫性がないはずである」

と云う事は、真に一貫性のない人はある瞬間から一貫性を持ち得ると云う事かな?よい言葉だな。若い頃のボブ・ディランの言葉遊びのようだけど、レイモンド・スマリヤンと云う人の言葉。これって「一貫性のある人は一貫性のある事についても一貫性があるはずである」じゃ当たり前なんだよね。ボブ・ディランはこう云う意味ありげで実は無意味な逆説ロジックをよく使う人と云う印象があるんだけど、それは僕の頭が悪くて本当に意味を掴み損ねているのかも知れない。

一貫性のある人になろうなんて考えた事は1度もないけれど、僕は20歳くらいの頃とやっている事が大まかには殆ど変わっていない。無論、絵を描くとか音楽を作るとかの中では様々な矛盾があるのだけどそれは個人的な事柄で、側から見てわかる矛盾ではないよね。例えば僕の弟は大学卒業後すぐに大きな会社に就職してずっと同じ会社でサラリーマンをしている。当人には会社の中で与えられた役割において様々な逡巡や矛盾があると思うけれど、僕にはずっと同じ会社で働いてる人って云う認識しかない。

うまく云えないのだけど、「その人」にとって重要な事柄の殆どは上記した「側から見たら分からない事」の中に在るんだと思う。そう思うと他者からどう見えるかってどうでもいい事で、誰に対しても敬意を持つべきだと解る。人は「一貫性のない人」にも「一貫性のある人」にもなれないよね、きっと。

青山CAYと高円寺Amleteronでのイラスト展が後半です。足を運んでくださった皆さん、どうもありがとうございました。引き続きよろしくお願いします。

10/28(mon,)~12/4(wed,) 青山 CAY
西脇一弘 イラスト展 2019「FACES」
東京都港区南青山5-6-23スパイラルB1F
*営業日、営業時間が不規則なので以下URLでスケジュールをご確認ください。
https://www.spiral.co.jp/topics/cay/faces

11/15(fri,)~12/1(sun,) 高円寺 Amleteron
「西脇一弘 イラスト展 2019」
休業日:水,木(11月20,21,27,28)
営業時間:13:30~19:30 *最終日は16:30まで
東京都杉並区高円寺北2-18-10



2019年11月15日金曜日

忘れられた花の絵

ここしばらくは15日から始まる高円寺でのイラスト展の絵を描いていた。個展の準備は毎回ギリギリまでかかる。どんなに早めに準備に取り掛かっても、例外なく2日前までかかる。今回も搬入日(14日)の前々日まで作画作業に追われていた。搬入前日は出来上がった作品を1枚ずつ検品?してサイズ毎に纏めて枚数を数え、展示に必要なものを揃えて荷造りをする。そして前日に何枚かの作品を選んで、後の宣伝に使う為に大きい絵は写真を撮り、小さい絵はスキャナーでパソコンに取り込んでおく。

14日にお店に行って設営作業をしていたら、なぜか持って来たはずの絵が1枚見当たらない。作品は多めに持って来ているので1枚足りなくても大丈夫だけどなんでだろう?と思いながら設営を終えて帰宅。見当たらなかった絵はスキャナーの蓋の下に置いたままになっていた。取り込んだ後忘れていただけの花の絵。

























もう1枚まったく違うタイプの花の絵を描いたので、それと並べて貼ったら面白いだろうと思ったんだけど結局出来なかった。でも全然問題ない。高円寺アムレテロンで12月1日までです。今まであまり展示する機会がなかったタイプの作品を展示しています。例えば以下の絵は不謹慎なようだけど台風が生まれた様子。もちろんこれ以上災害が起こらない事、と云うか、災害に適切な対応が出来る世の中を願って。

11/15(金)~12/1(日) 高円寺 Amleteron
「西脇一弘 イラスト展 2019」
休業日:水,木(11月20,21,27,28)
営業時間:13:30~19:30 *最終日は16:30まで
東京都杉並区高円寺北2-18-10
アクセス:高円寺駅北口から徒歩5分


2019年10月29日火曜日

イラスト展 2019 秋

ここ2ヶ月くらいは青山でのイラスト展の準備をする時間が多かったけど、ようやく終わってホッとしました。昨日から始まっています。おかげさまでいい感じだと思います。よろしくお願いします。

10/28(mon,)~12/4(wed,) 青山 CAY
西脇一弘 イラスト展 2019「FACES」

東京都港区南青山5-6-23スパイラルB1F
https://www.spiral.co.jp/topics/cay/faces

営業時間:LUNCH 11:30~17:00 / DINNER 18:00~24:00
土・日・祝日 12:00~23:00

アクセス:地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道駅」
B1出口前もしくはB3出口より渋谷方向へ1分

*DMの郵送をご希望の方は送付先をメールでお知らせください。

























今回の小さい作品の中にマーク・ゴンザレスの散文の一部を描き写した絵が2枚ある。34歳頃に出会った文章は以来ずっと好きで、折に触れて絵の中で描かせてもらっている。以下の引用は絵に描いた部分だけの抜粋。

























「僕の持っている本全部に落書きしたかった。それは僕が本の中の写真を全部見終わってからの話だよ。だって僕にはそこに何が書かれているのかよく分からなかったから、時々僕はページの上に指を置いて書かれている単語を一語一語線のようになぞって読んでいるふりをしてみたけれど、先生はだまされなかった。先生は頭がいいからね。先生たちは誰が賢くて誰が馬鹿なのかをちゃんと知っているんだ。でもね、『僕が何者か』って事は誰にも変えられないんだよ、、、」
マーク・ゴンザレス 1998 Apr.San Francisco


























とは云え、11月も12月も別の場所でイラスト展があるので、そんなにゆっくりはしていられない。年末にはレコーディングもしたかったのだけどちょっと難しいか、。




2019年10月17日木曜日

風の音

何も出来ず申し訳ないですが、台風被災地域の安全と復興を願います。

いつまでも暑いなと残暑に辟易していたら、台風が通過してあっという間に晩秋のような寒さ。おかしな気候が近年は「普通」になってしまったので誰もわざわざ言葉にしなくなったけどやっぱりヘンだと思う。あんまり寒いので押し入れから電気ストーブを引っ張り出したら、随分汚れているので分解掃除をしようと思ったんだけど、表面の金網を外すのがやたらと面倒な構造になっていて、見事に全部バラさないと掃除出来ず、ストーブ相手に格闘していたら自力で暑くなった。子供の頃を思い出す。小学生の頃って寒いと外に出て取り敢えず暴れたよね、暑くなるから。

相変わらず部屋で絵を描く時間が多い毎日。猛烈な台風が通過している最中も風の音を聴きながら絵を描いていた。古い安普請の窓枠は吹き飛んでしまうんじゃないかと気が気でないけど、絵を描いている最中はそれさえ忘れている。バカなのか?

毎日独り部屋に引き籠って真夜中に絵を描いていると、あまりの静けさに暗闇の底に居るような気分になる。独房に居るようだ。こんな事を書くのは被害に遭われた方達に不謹慎なのは分かっているけど、台風はそんな毎日に訪れた乱暴で騒々しい曲芸師のようだった。嵐の騒音は静寂を際立たせる。

話は変わって、肌寒くなってくると林檎の季節。最近は夏の終わりから出回っているけど、やっぱり林檎は秋から冬に収穫されるもの。今は最も多くの種類(銘柄)が出回る季節。つがる、シナノスイート、秋映、紅玉、ふじ、その他、。ふじ以外は殆ど今の時期の短い間しか食べられない。なかでも秋映はスーパーで売られている期間がとても短いんだけど一番好き。毎日食べている。(あ、上記は近所のスーパーでの話なので、地域によっては違うのかも知れません)







2019年9月19日木曜日

息をするみたいに

先日投稿したばかりだけど、ちょっと書きたい事があるので連続投稿。先日SNSで以下リンクの記事を知って、全盲の人が美術館の展示に長年通っているってどういう事だろう?と興味があって読んでみたら、とても心に響く内容だった。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d75fda2e4b07521022f1c41

全盲の方(白鳥さん)が感じた違和感にそうだよなと思う。晴眼者と視覚障害者の一体何が違うのか?聴こえない事や学校の勉強が理解出来ない子供だって同じように「正常」とされている事との差異がなんなのか?考えざるを得ない。もちろん人は皆違うんだけど、自分を何処に(どの側に)置くかって事かも知れない。自分を「障害側」に置けば、他者が「正常」って事になるわけで、逆もそう。そうして障害や正常という区分に疑問を感じれば、誰にでも、出来る事、得意な事、苦手な事、出来ない事があるってだけのように思える。

全盲の白鳥さんがどうやって美術館の展示を楽しんでいるか、もしよかったら記事を読んでみてください。見えている(見ている)つもりで、実は見えていなかった(見ていなかった)事に少しずつ気付く事、絵を描くってそういう事だといつも思う。晴眼者とのコミュニケーションを通して白鳥さんが追い続けている自由さ、しなやかで強靭な軽やかさは、正しく何かがちゃんと観えているって事だと思うんだよね。自分もそんな風に強くなれるだろうか?

話は変わって、最近好きでよく聴いている人の動画を紹介。Jacob Collierさんと云う若者。数年前にあらゆる楽器を見事に弾きこなして独りで演奏する様子がYouTubeで話題になっていた人だけど、その時はビックリ大道芸みたいと思ってあまり興味がなかった。でも最近のこの動画では素晴らしいメンバーと一緒に自在で柔らかな音楽を奏でている。息をするみたいにメロディが放たれて、頭を掻くみたいにリズムが生まれて、風を入れる為に窓を開けたら、聴きたかった和音が流れ込んで来た、みたいな音楽。

気負いがなくて、自然に生きている事そのものが音楽、みたいに奏でられている。ビックリ、こんな音楽家が現れるなんて。もう凄過ぎちゃって、ありがとうございますとしか云いようがない。
https://www.youtube.com/watch?v=vPBirt1YhuM














2019年9月17日火曜日

なかった頃と3%と10%

10月から消費税が10%。今までだって食料品以外の買い物は極力しないようにしているけど、更にそうしなくては。初めて3%の消費税が導入されたのは平成元年。30歳前の若者は消費税のない頃を知らないんだな。当時は税込価格の表示がなく、自分で表示価格に3%上乗せして計算しなくてはならなかったので、スーパーなどでは(馬鹿だから)正確に計算出来ず金が足りなくて「あ、これとこれはやめます」みたいな事が時々あった。3%なのにお釣りが出せないからとジュース等の販売機で100円だったものが110円になった。来月から小田急線は値上げだそう。いろいろと便乗して高くなる。一部の支配層?の都合の良いように執り行われている、世の中の仕組みの重なりにあれこれ云うのは虚しい。ともかく、今まで以上に節約を徹底せねばならない。

「消費税10%OFF、買い物すると税抜き価格より更に安くなってお得!」とかたまには皆が喜ぶ事をしてみたらいいのに?

毎年イラスト展でお世話になっているquatre saisons 町田店が20周年アニバーサリーフェアを行うので、以下の日程でイラストを少し展示させてもらます。このお店が出来た当初から知っているけど、もう20年経ったなんて月並みだけど早いな〜。

西脇一弘 イラスト展 9月18日(水)~9月27日(金) キャトル・セゾン町田店









2019年8月28日水曜日

相変わらず部屋に引き籠って絵を描く時間が多い毎日。猛暑日が続くと生産力が通常の半分くらいになってしまうけど、ここ数日は涼しいので助かる。7~8月は、オーガニック食材店のロゴマークを考えたり、素敵なバンドの新作アルバムのジャケットのアイデアを描いたりしていた。頼まれた作業の場合は個展で展示するような「ただ好きで描いている」絵とは違って、依頼主の要望や印刷上の制約などいろいろ念頭に置いて考えるけど、自分にとって楽しい事をするのがやっぱりいいと思う。月並みだけどそうとしか云いようがない。例えば1ヶ月後に締切だったら、それに間に合うように「要望を踏まえて楽しく描ける」事が自分にとっての必須。それが出来てればうまく行く気がするんだよね。ロゴマークもジャケットも楽しく作業出来たのでよかった。

それと並行して展示用の大きな作品も描いている。こちらは出発点が描きたいものを描くだけなので、そりゃ楽しいだろう?と思うかも知れないけどそう単純でもない。楽しくなれる為に必要なのは「何かが更新される」事。絵を描く作業は別の云い方をすれば、なぜそう観えているのかを考える行為。「観えている」は実際に網膜上で観えていると云う意味でもあり、心象の中で観ているものも含まれている。観えているものとその理由に齟齬がない状態になれれば、絵を描くのは楽しい。もちろん「齟齬」は常に有ってなくならないけど、ひとつずつそれをクリアして行くのが「更新」なんだと思う。

まあ音楽でも同じ事が云える気がする。生きている間に、自分の中の「見通し」をどれだけシンプルにクリアに出来るか?どこまで「当たり前」の事に気付けるか?だと思う。それが生きているって事なのか?随分大げさな話になってしまったな。