2020年10月28日水曜日

しじまの中で

 畑を耕して種を蒔いて世話をした人は実ったものを手に入れる。なんだか大仰な出だしだけど、結局これに尽きると思うんだよな。

自分は怠け者だし能力不足だからたいしたものは手に入らないけど、ずっと音楽を作って絵を描いてきたって云う「実感」だけは手元に残るんだよね。それに価値を感じる人が一人も居なかったとしても、それだけは誰にも奪えない。うまくやっておいしい思いをしようって作戦ばかり練ってるような人に時々出会うけど、そんなの意味ないと思う。たいした事をしてないなら、たいした事ないものしか手に入らない。搾取しておいしい思いをした人には何も残らないと思うんだよね。この考えは20歳の頃から変わらない。

僕は幸いな事に同じような考え方の人と一緒に長年音楽を作ってきた。だから一緒に演奏する曲がたくさんあるし、作ろうと思えばこれからも作って行ける。世の中で価値があるかどうかしか判断基準を持たない人にはきっと分からないだろうけど、 これは自分が今まで生きてきて一番よかったことだ。高校生の頃、僕は友達と一緒に音楽がやりたかった。やってどうする?とかいつまでやる?とか何も考えてなくて、ただやりたかった。自分が音楽を作ったり絵を描いたりしているのは、それを続けているだけなんだよね。

山口冨士夫さんの素晴らしい歌がある。

https://www.youtube.com/watch?v=Tz6RIggreC8

「しじまの中で」

オレはただ窓に座って外を見てただけなんだよ
だから気にするな、、
オレの友だち
オレの友だちよ、、