2019年9月19日木曜日

息をするみたいに

先日投稿したばかりだけど、ちょっと書きたい事があるので連続投稿。先日SNSで以下リンクの記事を知って、全盲の人が美術館の展示に長年通っているってどういう事だろう?と興味があって読んでみたら、とても心に響く内容だった。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d75fda2e4b07521022f1c41

全盲の方(白鳥さん)が感じた違和感にそうだよなと思う。晴眼者と視覚障害者の一体何が違うのか?聴こえない事や学校の勉強が理解出来ない子供だって同じように「正常」とされている事との差異がなんなのか?考えざるを得ない。もちろん人は皆違うんだけど、自分を何処に(どの側に)置くかって事かも知れない。自分を「障害側」に置けば、他者が「正常」って事になるわけで、逆もそう。そうして障害や正常という区分に疑問を感じれば、誰にでも、出来る事、得意な事、苦手な事、出来ない事があるってだけのように思える。

全盲の白鳥さんがどうやって美術館の展示を楽しんでいるか、もしよかったら記事を読んでみてください。見えている(見ている)つもりで、実は見えていなかった(見ていなかった)事に少しずつ気付く事、絵を描くってそういう事だといつも思う。晴眼者とのコミュニケーションを通して白鳥さんが追い続けている自由さ、しなやかで強靭な軽やかさは、正しく何かがちゃんと観えているって事だと思うんだよね。自分もそんな風に強くなれるだろうか?

話は変わって、最近好きでよく聴いている人の動画を紹介。Jacob Collierさんと云う若者。数年前にあらゆる楽器を見事に弾きこなして独りで演奏する様子がYouTubeで話題になっていた人だけど、その時はビックリ大道芸みたいと思ってあまり興味がなかった。でも最近のこの動画では素晴らしいメンバーと一緒に自在で柔らかな音楽を奏でている。息をするみたいにメロディが放たれて、頭を掻くみたいにリズムが生まれて、風を入れる為に窓を開けたら、聴きたかった和音が流れ込んで来た、みたいな音楽。

気負いがなくて、自然に生きている事そのものが音楽、みたいに奏でられている。ビックリ、こんな音楽家が現れるなんて。もう凄過ぎちゃって、ありがとうございますとしか云いようがない。
https://www.youtube.com/watch?v=vPBirt1YhuM