三寒四温の時期は雨が多いけど今年は例年以上の多さ。今日も雨。年を取ると体調が如実に天候に左右されるので今時分は振り回され気味。
年を取って衰えるのは体力だけじゃない。考え理解し記憶する力は25歳頃がピークで以降は徐々に衰えるとの説もある。確かに40歳過ぎた頃から込み入った事を考えるのが面倒に感じるようになって「40過ぎたらもう楽しい事しか考えたくなくなった」なんて云いながら一丁前の中年を気取っていたけど、今にして思えば40歳はちゃんちゃら若く30歳と大した違いはない。50歳過ぎた頃から体力思考力共に衰えをビリビリ感じるようになって、近所をジョギングしてみてあまりのキツさにあっという間に挫折したり、市販の知能テストを買ってきてやってみたりした。自慢するわけじゃないけど知能テストはIQ140とか結果が出るけどどう考えても大甘な結果に思うので、きっと購買者を喜ばせるように設定されているのだろう。
加齢に対する実感は情けない話に終始してしまうけど、思考力については衰えるばかりではないとも思う。物事に対する「根気」みたいなものは経験と共に進歩する(部分)もあるんじゃないかと。いつもと似た物言いになってしまうけど、10年何かに取り組んだらどうなるかは10年やってみなくちゃ分からないのと同じで50年生きたらどうなるかは50年生きてみなくちゃ分からない。若い頃は経験が少ないので予測で物事を測ろうとするけど、どれほど天才的な若く明晰な頭脳を持ってしても、実際に経験して得た実感には及ばないと思う。とは云え若者に先輩風を吹かせる気は毛頭ない。そんな物言いが、風のように走り計算機みたいなスピードで暗算する若者に何の意味も持たない事も自分は「経験」しているから。
分かり易い例えとして、若い頃立て続けに名盤を発表したボブ・ディランはまさしく天才的な洞察力で自分の親よりも年配の人間の心情を見事に表現した。でも近年の作品の方が遥かに深く染み入るような諦観を現していると思う。
話は変わって5月1日(日)〜5月15日(日)まで青森県八戸市のソールブランチ新丁と云うお店でイラスト展をさせてもらいます。よろしくお願いします。
「西脇一弘 イラスト展 2022」
5月1日(日)〜5月15日(日)
ソールブランチ新丁
青森県八戸市小中野8丁目8-40
phone:0178-85-9017