前回の投稿が7/1なのでいつの間にか1ヶ月経ってしまった。7/10に発熱、その後のPCR検査が陽性で発症から10日間自宅療養。風邪みたいとの意見もあるけど、熱が下がってからの後遺症はかなり長引くので風邪より辛い。最初の3~4日は熱が39度くらいまで上がるけど割とすんなり平熱に下がる。その頃から喉の痛み、咳が多くなり、倦怠感がなかなか抜けず、何を食べてもあまり美味しくない状態が続く(味覚がない、分からない程ではないけど、味覚と嗅覚がとても鈍くなっていて何を食べても味気ない)。
発症から2週間経って漸く平常に近くなったかなと思い、現在3週間経ってまあ普段通りかな〜と思っている。感染者がかなり多くなっているけど、もう緊急事態宣言のような行動制限はないだろうから、 何時何処で誰でも感染し得る状況だと思う。皆様どうぞお気を付けください。
最初の10日間の外出禁止期間は怠くて何をしようにも集中出来ず、何もしないでダラダラ過ごした。 とは云えずっと寝てる事も出来ないので、映画を観たり本を読んだり程度。刺激のある映画はすぐイヤになってしまうので、以前観た事がある「あん」を選んだ。ドリアン助川さん原作のハンセン病への偏見を側面にした映画で、主な登場人物3人の演技がそれぞれに見応えがある。樹木希林さんが素晴らしいのは云うまでもないけど、永瀬正敏さんの演技に引き込まれる。なんて事ない表情、「え?そうなんですか??」みたいなちょっとした表情と仕草に万感の想いが宿っているようで見事だった。
私事で恐縮だけど、2年前から瀬戸内市の愛生園にある施設で個展をさせてもらうようになって、遅ればせながらハンセン病とその歴史を少し知った。もちろん偏見や差別は許される事ではないけど、その極端に限られた場所でしか生きる術がなかった人々の人生にも、本来誰の人生にもあるべき自由と豊かさが確かに「有った」と思う。この映画はそれを描いているのでとても好きだと思った。何処にでも行けて何にでも成れる事が「自由」だなんてそれこそ思い上がりも甚だしいと思う。
コロナになって寝込んでいた時、なんだか気弱になる所為で、いつまで絵を描けるんだろう?いつまで音楽出来るんだろう?と思う。同世代の知人と話していると、引退だの、いつまで働くのか?などの話題になる事もある。ああ、もう自分もそんな年齢なのか、、と思うと同時に、そうした話題を発する相手は会社勤めだったり自営業(お店などの)だったりするので、自分とは立場が違うのかなとも思う。自分の場合、普段やってる事の他にやりたい事なんて何も思い付かない。強いて云えば見知らぬ何もないような場所へ行ってみたいとは思うけど、それはいつもの日常へ帰って来られる前提での話。
だから、自分はただ自分の生活圏内に在るごく小さな世界の中で、絵を描いて音楽がやっていたいだけなのだと思う、、それが許されるなら、それはとても贅沢な話だと思うけれど。