2016年11月20日日曜日

部屋に絵を飾らない。

先日描き始めた絵が今日完成した。この絵は僕より少し歳下の女性からの依頼で描いた。僕は普段モデルを設定して人物を描く事が殆どないので、特定の人物に似せて描くのが不得意なのだけど、是非ともこの人を描いて欲しいとの依頼だった。大丈夫だろうか?と少し心配なんだけど自分なりには、まあなんとか似ていると思う。80年代に活躍したアメリカの女優、モリー・リングウォルドさん。気に入ってもらえるとよいなと思います。先日髪の毛を珍しく省略せずに描いたと云ったけど、それは実は似せる為に重要だったから。この髪型はいかにも80年代のあの頃っぽい。今ではまず見かけない髪型だけど、当時は東京にも似たような髪型の人がたくさん歩いていた。




















さて話は変わって、僕は部屋に絵を飾ったことがない。自分の絵でも誰かの描いた絵でも、原画ではなくポスターであっても「絵」を飾ったことはない。僕の部屋と云うのは云うまでもなく「絵を描く部屋」の事。そんなに幾つも部屋を持てるような金持ちであるはずがなく、作業部屋なんてものはなく、ただ自分が過ごし生活している部屋で描いているに過ぎない。

もしどこかの部屋の中で何か曲を演奏しようとした時、同じ部屋の中で別の誰かが全く別の曲を演奏していたらどうだろうか?自分の演奏に集中するは難しいだろうし、無理に演ったとしてもよい演奏をするのはほぼ無理だと思う。たとえどんなに良い曲を優れた演奏力で奏でられていたとしても、それは邪魔な音でしかないよね?

僕にとって絵を描く部屋に絵が飾ってあるのはそれと同じ事なのだと思う。