相変わらず部屋に引き籠って絵を描く時間が多い毎日。猛暑日が続くと生産力が通常の半分くらいになってしまうけど、ここ数日は涼しいので助かる。7~8月は、オーガニック食材店のロゴマークを考えたり、素敵なバンドの新作アルバムのジャケットのアイデアを描いたりしていた。頼まれた作業の場合は個展で展示するような「ただ好きで描いている」絵とは違って、依頼主の要望や印刷上の制約などいろいろ念頭に置いて考えるけど、自分にとって楽しい事をするのがやっぱりいいと思う。月並みだけどそうとしか云いようがない。例えば1ヶ月後に締切だったら、それに間に合うように「要望を踏まえて楽しく描ける」事が自分にとっての必須。それが出来てればうまく行く気がするんだよね。ロゴマークもジャケットも楽しく作業出来たのでよかった。
それと並行して展示用の大きな作品も描いている。こちらは出発点が描きたいものを描くだけなので、そりゃ楽しいだろう?と思うかも知れないけどそう単純でもない。楽しくなれる為に必要なのは「何かが更新される」事。絵を描く作業は別の云い方をすれば、なぜそう観えているのかを考える行為。「観えている」は実際に網膜上で観えていると云う意味でもあり、心象の中で観ているものも含まれている。観えているものとその理由に齟齬がない状態になれれば、絵を描くのは楽しい。もちろん「齟齬」は常に有ってなくならないけど、ひとつずつそれをクリアして行くのが「更新」なんだと思う。
まあ音楽でも同じ事が云える気がする。生きている間に、自分の中の「見通し」をどれだけシンプルにクリアに出来るか?どこまで「当たり前」の事に気付けるか?だと思う。それが生きているって事なのか?随分大げさな話になってしまったな。
2019年8月28日水曜日
2019年8月5日月曜日
フライヤー 1996~2008
biographyを書くにあたって、書き始める年から順を追って出来事を思い出して行く方法をとった。それに大いに役立ったのが古いフライヤー。sakanaを始めた83年から手描き原稿をコンビニでコピーするやり方でライブ毎に律儀にフライヤーを作って撒いていた。95年頃までは保管していなかったけど、96年以降はほぼ全てのフライヤーを1枚ずつ保管してあった。押入れの適当なダンボールに入れてただけなのでシワやシミになっていたり折り目がついていたり保管状態は良くない。でも10数年ぶりに観るとへぇ〜と思う。観るまではもちろん描いた事なんて忘れてるんだけど、観るとその時前後の出来事を鮮やかに思い出せた。
少し前にも書いたけど、biographyは主に自分の納得の為に書きたかった。35年間続けた事をフッとやめた時、ちゃんと覚えている事なんてせいぜい4~5年前までで、それ以前はすっかりボヤけていて、自分にとってsakanaってなんだったんだろう?って感じだった。biographyを書いた事、と云うより、書く為に色々な出来事を思い出した事は、自分にとって思っていた以上に有意義だった。
云うまでもないけど、思い出した事の5分の1も書いてはいない。書きたくない事、書かない方がよいと判断した事、単純に文章が長くなるのを避ける為に他意はなく省略した事、等々。上記したように思い出しただけで自分には十分意味があった。biographyを書いたのは、ただ「自分にとってのsakana」を書いておきたかっただけ。
そしてフライヤーを確認した事は、思いがけず当時描いていた絵についても思い出させてくれた。フライヤーは描いている絵の中のごく一部でしかないけど、当時どんな絵が描きたかったのかがちょっとだけ伺える。と云うわけで下に古いものから順番に画像を並べてみよう。かなりの枚数なので全部は無理だけど、25枚くらいは出来るかな。
手描きコピー方式は2008年まで続けた。紙で手元に残っているのはその頃まで。
少し前にも書いたけど、biographyは主に自分の納得の為に書きたかった。35年間続けた事をフッとやめた時、ちゃんと覚えている事なんてせいぜい4~5年前までで、それ以前はすっかりボヤけていて、自分にとってsakanaってなんだったんだろう?って感じだった。biographyを書いた事、と云うより、書く為に色々な出来事を思い出した事は、自分にとって思っていた以上に有意義だった。
云うまでもないけど、思い出した事の5分の1も書いてはいない。書きたくない事、書かない方がよいと判断した事、単純に文章が長くなるのを避ける為に他意はなく省略した事、等々。上記したように思い出しただけで自分には十分意味があった。biographyを書いたのは、ただ「自分にとってのsakana」を書いておきたかっただけ。
そしてフライヤーを確認した事は、思いがけず当時描いていた絵についても思い出させてくれた。フライヤーは描いている絵の中のごく一部でしかないけど、当時どんな絵が描きたかったのかがちょっとだけ伺える。と云うわけで下に古いものから順番に画像を並べてみよう。かなりの枚数なので全部は無理だけど、25枚くらいは出来るかな。
手描きコピー方式は2008年まで続けた。紙で手元に残っているのはその頃まで。